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行方不明!? [フライトシミュレーター]

前回、「立木に衝突したダメージが、思いもよらぬ形で現れる」と書きましたが、今回はその話ではありません。

今回はロストしそうになった経験を書きます。
ロストとは、飛行機がコントロールできなくなりどこかへ飛んでいって行方不明になることです。

飛行場所は海が見える丘陵地帯。決してラジコン飛行に向いた場所とは言えませんが、広い海を背景に優雅に飛行機を飛ばす気分を味わいたいと思ってこの場所を選びました。

最初は初心者らしく、数週ほど旋回をしては着陸する練習をします。徐々に周囲の風景を見渡す余裕も出て、海を背景にして飛ばすという当初の目的を実行しようと思いました。

満充電のバッテリーに交換し、いざ離陸。丘の上から見下ろす海岸線に向かって、愛機 Savanna はビィ〜ンとモーター音を響かせて飛んでいきます。手近なところでゆっくりと周回飛行させたかったのですが、経験の浅い初心者のことです。思ったより速く感じるスピードに操縦がついていけず、けっこう遠くに飛んでしまいました。

そうこうしているうちに、随分と機体が遠くで旋回するようななりました。
これだけ遠くなると、機体が近づいているのか遠ざかっているのか機影からは判断できなくなります。

点になった機影
写真を撮ってくれている妻が「ずいぶん遠いわねぇ〜。大丈夫?」と心配します。
操縦している本人も「やばい、ロストするかも…」と一瞬、不安が脳裏をよぎります。

ここでいらぬ操作をすると本当にロストしてしまいます。落ち着いて、機体の進行方向を確認する手順をとります。

点のようになった機影ですが、左右に移動することは見て取れるので、ゆっくりと右方向の旋回操作を試します。点がゆっくり右に移動していくので、機体が向こう向きであることがわかります(遠ざかる方向)。そのまま右旋回を続けて点が移動する動き止まった時、機体がこちら向きに転回したタイミングです。ラダーを戻し、軽く逆にエルロンを打って直進姿勢に戻し、高度を維持します。

機影が点に見える状態のままなので、機体の姿勢は確認できません。操縦は「旋回のつもり」「直進に戻したつもり」で操作することになります。こんなときに急な操作は厳禁です。急旋回になると機体の進行方向がわからなくなり、旋回を止められずにぐるぐる回って墜落します。こんなケースは、フライトシミュレーターで何度も経験しています。

バッテリーを必要以上に消耗しないよう、スロットルを70%程度に抑えます。
機体が近づいてくるのを待ちますが、あまり速度が出ていないのか、なかなか機影が近づいてきません。
小さくラダーを打つと機影が逆方向に向かうので、機体がこちらを向いている事だけは確認できます。

機影はまだ砂粒のように小さく見えます。じっと待つ間、数秒の待ち時間が数分のように長く感じられます。バッテリーが切れるのではないかとだんだん心配になりますが、プロポの飛行タイマーの設定さえできていないため、バッテリーの残り時間もわかりません。

ただひたすら機体が近づいてくるのを待っていると、徐々に上半角がついた翼の形が見えてきました。近づいてくると急に機影が大きくなってきます。海からの追い風を受けていたせいか、意外に速度が出ていました。

無事に帰還
ビィ〜ンとモーター音を響かせて、機体が戻ってきました。無事生還です。
フライトシミュレーターでの経験がなければ、機体をロストしていただろうと思います。

そのまま着陸コースにはいって高度を落とします。ロストからの生還で興奮していたせいか、それとも腕が悪いせいか、着陸寸前にコース脇のポールに衝突。バコッ!と大きな音を立てて機体がポールの根元に転がりました。

衝突に耐えて愛機は無傷でした。よかった、よかった。

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