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FRPボディの修理 [墜落と修理・整備]

Silky Wind 400S の修理の様子です。
FRPが割れて、グラス繊維が出ているボディを修復します。

手順を簡潔に書くと、
  1. ヒビ割れ箇所の樹脂をルーターで削り落とし、内部のガラス繊維を露出させる。
  2. 割れ目にエポキシ接着剤(30分硬化型)を流し込んで固める。エポキシ接着剤は、ドライヤーで加熱するとサラサラの液状になってガラス繊維に染み込む。
  3. はみ出したエポキシ接着剤は、エタノールを染み込ませたティッシュペーパーで拭き取る。はみ出して硬化した接着剤は、硬化後1時間程度ならカッターやヤスリで削り取ることができる。1晩経過してカチカチに硬化した接着剤はルーターで削る。
  4. パテ等で整形。塗装して仕上げ。

簡単に書きましたが、実際けっこう簡単です。
しかし最後の仕上げが奇麗にできるかどうかは、作業の慎重さと手先の器用さ次第です。

ガラス繊維が裂けて強度低下している部分は、ボディ内部からガラスクロスを裏打ちして補強しました。作業前にポリエチレン系またはポリプロピレン系のラップを用意しておきます。
  1. ガラスクロスを貼る箇所(ボディ内部)にエポキシ接着剤(30分硬化型)を塗布し、ドライヤーで加熱する。
  2. ガラスクロスを適当に貼り付ける。
  3. ラップをガラスクロスの上にかぶせ、ガラスクロスの貼付け位置を指先で調整する。ラップの上からガラスクロスをよく押さえ、エポキシ接着剤をよく染み込ませる。
  4. エポキシ接着剤が硬化してべたつかなくなってからラップをはがす。ガラスクロスのはみ出した部分も、接着剤が硬化してべたつかなくなってからカッターでカットする。

ガラスクロスで裏打ちしている様子。
矢印が割れた箇所です。
ガラスクロスの裏打ち作業中

エポキシ接着剤が硬化した状態です。ガラスクロスの余分なはみ出しはカットしてあります。
この後、整形・塗装して仕上げます。
接着剤の硬化後

修理前は、軽く押すだけでボディがギシギシとゆがむほど強度が低下していましたが、ガラスクロスで裏打ちした後は強い力をかけてもミシリとも言わなくなりました。破損前よりもカチカチに剛性が上がった感じがします。


タグ:SilkyWind
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gen

初めまして。
ご訪問&コメントありがとうございます。

by gen (2010-04-11 22:08) 

KONI

genさん、初めまして。熱心な飛行練習に感心しました。
by KONI (2010-04-12 17:52) 

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